セッション
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ニッポンの里山 小野 泰洋 氏
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これらの里山のチカラを今流行の言葉に当てはめてみると、里山の中に未来があることがわかります。 ① 美しいニッポンの原風景 → 田園回帰
静岡県三島市の市街地を流れる源兵衛川では、住民、行政、企業のパートナーシップでグランドワークという取り組みが行われています。市民ひとりひとりがゴミ拾いなどで参加し、川に触れ、楽しんできたことで、今では歩くのが気持ち良い、ホタルの飛び交う川になっています。町の中を流れる川でホタルを静かに見るという新しい文化も生まれました。実は近くには柿田川という湧き水で有名な川も流れているのですが、天然記念物になって入れなくなり、川と人との関わりが断たれてしまいました。川にはどんどん入っていけばいいと思います。 「里山」というと古臭いイメージがありますが、「里山田園都市」と呼ぶと範囲が広がって未来的な風景になります。豊岡はまさに里山田園都市にふさわしいまちです。こんなふうに、里山の未来を考えていく上で「里山田園○○○」と名付けるのはなかなかよいのではないかと思います。
自然体験の豊富なこどもは、 ・体力や運動能力が高く、健康 という研究結果もあります。こういったことも理解したうえで是非実践していただきたいと思います。 豊岡を楽しみましょう。里山田園都市に住む幸せを感じられるよう、いろいろ工夫してみましょう。どこでもカフェを開いたり、石や空気になる(気配を消す)練習をしたり。リラックスして気配を消すと、生きものの気配がわかるようになります。 アーサー・ビナードは「里山は作られに行くところ」と言っています。日本人は里山に育てられてきました。里山がダメになると日本人もダメになります。里山の見方が少しでも変わればと思います。 (会場感想)
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