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コウノトリの野生復帰のこれまでとこれから  大迫 義人 氏
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10. 餌をめぐる夫婦喧嘩
百合地巣塔のペアが(一時的に行った)六方田んぼでの給餌をめぐり、夫婦喧嘩を繰り返すことが観察された。喧嘩の翌日には仲直りしている。
11. 隣の巣を襲撃する
縄張り確保や子孫を残すため、隣りの巣の雛を攻撃したり、配偶者を乗っ取ったりする行動が見られる。
12. 自分の雛を捨てる
育雛中の親鳥が、自分の雛を摂食したり巣外へ投棄する行動が観察された。
13. 大陸産野生個体の渡来状況
北海道から沖縄まで、大陸から渡来したと考えられる野生コウノトリの目撃情報がある。
14. 大陸産野生個体の日本での繁殖
通称「エヒメ」と呼ばれる野生のメスが、郷公園内で繁殖した。遺伝的多様性という観点から重要である。
15. 分散様式
近接する5ペアの行動パターンを解析すると、非繁殖期では行動範囲が重なるのに対し、繁殖期には巣塔を中心とする縄張り内に固執する傾向がある。
16. 排他行動と行動圏
営巣ペアは、周年巣塔を中心とする2km圏内に侵入する別個体に排他行動を見せる傾向にある。
17. 産卵数・孵化雛数・巣立ち雛数
2007年から2015年にかけての統計で、平均産卵数4、平均孵化雛数2、平均巣立ち雛数1.5の数値が得られた。
18. 野外個体の増加
2016年12月1日現在、リリース個体24羽、巣立ち個体66羽、移入個体1羽の、計91羽の豊岡由来の野外個体がいる。野外個体数増加に伴い、但馬地方外に出る個体数が増加してきた。
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