セッション
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あなたのスピーチが世界を変える
佐々木 繁範 氏(ロジック・アンド・エモーション代表)
4. そもそも「スピーチ」を準備するとはどういうことか
スピーチ原稿を任せていただけるようになるのは、そのもっと後です。資料を集めて一生懸命に原稿を仕上げても、会長は「ありがとう」と言って受け取ってくれるだけ。実際にあいさつされるときは見てもくれない。私の書いた原稿などまるで無視するみたいに、会長の言葉で全く別のことを話される。 つまり、私の書いたスピーチ原稿は「おまもり」なんですね。準備万端にやった後は、その場の雰囲気を見ながら、聴衆の顔を見ながら生き生きと自由に話す。何があっても大丈夫なように準備しているからこそ、それができる。 実は今の私もそうなんですよ。今日はもっと違うお話をしようと用意してきました。しかし、この場に立って、皆さんの表情を見ながら、感じながら、みなさんから発せられている(無言の)メッセージを受け取っていたら、全然違うことをしゃべっちゃった(笑)。準備を徹底してやったら、「おまもり」を胸に違うことを話す、というね。
自分の失敗をまとめること、そしてそれを相手に話す簡単なワークを通して、実際にみなさまにもストーリーについて考えていただき、「ストーリーの力」ってなんなのか、感じていただきたいと思います。 → 次のページ「5. スピーチのお手本・ジョブスのスピーチを聞く」 |