セッション
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人と人、人とモノを繋げる 甲斐 みのり 氏(文筆家)
4. お菓子を通して知る「美しき日本」
虎屋の話題が出ましたので、もう少し虎屋のことをお話ししようと思います。私はお菓子を求めて全国を旅していますので、お菓子だけでなくその地方のいろんなものにも出会います。あるとき、東北で私はこけしに出会いました。そしてこけしに恋したんですね。それで、虎屋さんと一緒に「こけしに出会う」企画をすることになりました。 ※ 参考:虎屋東京ミッドタウン店での展示に際し、甲斐さんが寄せた文章
全国のお菓子をめぐり、そのお菓子の周辺にある様々なものを調べていると、お菓子を知ることはその土地を知ることにつながっていると思えてきます。お菓子を通して、私は日本を再認識している。可愛らしいお菓子に会うたびに、私は日本を好きになるのです。ああ、日本はなんて美しい国なんだろう、私の知らない素敵なお菓子がまだまだどれだけこの国にあることだろう、もっともっと知らないまちを旅してたくさんのお菓子に出会いたい!という気持ちが止まらなくなります。私は、お菓子に日本の美しさを、その土地土地に根差した魅力を教えてもらっているんですね。私の人生はお菓子によって育てられていると言えます。お菓子に人生を教えてもらっているんです。 → 次のページ「5. 現代らしいお菓子の楽しみ方」 |