セッション
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日独外交通訳の現場から ベアーテ・フォン・デア・オステン 氏
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ベアーテ)通訳としての勉強ですが、母国語の語彙がないと良い通訳はできません。私は、扱うすべての言語でニュースを見るようにしています。というのも、二国間交渉には台本がありますが、晩餐会では趣味の話が出てきます。日ごろからできるだけ浅く広く勉強し、何でもいいからシャワーのように浴びておくと、役に立つ瞬間があります。どうしてもわからないときは、辞書を引かせてもらいます。また、好奇心を持つことが大事です。何でも知りたい、面白いと思う気持ち。どんなことも、少しわかってくると実際に面白くなっていきます。生涯学習が必要ですね。
大物政治家2人の席に同席できるのは本当に光栄なことですし、うれしく思います。守秘義務があるので外では話せませんが、実際に経験できるのは本当に恵まれていると思います。その上、役に立てる仕事で、幸せです。この仕事に就いて、辞めたいと思ったことは一度もありません。足りないことがあるのはよくわかっていますが、全力で頑張って、もっと良い通訳になりたいと思います。生まれ変わることがあったら、また通訳を選ぶかなと思います。 → 次のページ
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