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本の未来について  幅 允孝 氏
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幅)今日は、かなり資料を準備してきました。僕は、「本ってなんでしょうね」、「本はこれからどうなっていくんでしょうね」、ということをお話したいと思っています。でも、僕が一方的に話すだけじゃなくて、中田さんとかけ合いをするような感じでお話をさせていただくのが、聞いていただくみなさまにとっても楽しいんじゃないかと思いますので、そういうスタイルでいきたいと思います、みなさま、どうぞよろしく、お願いいたします。

中田)さて、では最初に。幅さんをご紹介する時の「ブックディレクター」という肩書き、と言いますか、職種と言いますか、この「ブックディレクター」という名称についてお聞きするところから始めたいと思いますが、これは、幅さんのために初めてつくられたものだ、ということですよね。

幅)まあ、はい、そうですね。2009年にテレビ番組「情熱大陸」に出演が決まった時に、「有限会社バッハをやっている幅です」という紹介じゃ、僕のやっていることが伝わらない。どうしようか、ということで、毎日放送のディレクターが「ブックディレクター」はどうですかと、つけてくれたんです。そうしたら、放送が終わったとたんに、まるで「ブックディレクター」なるものがあったかのようになりました。TVはこわいものですね。

中田)幅さんと本との最初の出会い、はどのようなものだったのでしょうか。

幅)僕と本との出会い、そうですねえ、とにかく本はとても好きでした。子どものころは近所の本屋に行くと、「ああ、幅さんとこの息子さんね」ってことで、ツケで本を自由に買える環境にあった。人生で最初に本を一気にまとめ買いしたのは、小学校3年生の時のこと、『あしたのジョー』でした。詳しくは僕の最新の拙著『本なんて読まなくったっていいのだけれど、』に書いていますので、読んでいただけたらと思います。

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